センターラインを越えた車に衝突!  

 ドライバーの間での衝撃的な判決=「もらい事故」に巻き込まれた“被害者”でも、損害賠償責任を負わされる可能性?について簡潔に記します。

 批判が多かった判決です。ご参考になれれば幸いです。

 

(事案)

 福井県内の国道で、居眠り運転でセンターラインをはみ出した乗用車が、直進してきた対向車と正面衝突した事故。居眠り運転していた乗用車側の助手席男性が死亡。運転していた大学生や、衝突された対向車の運転手らは肩などを骨折する大ケガ。

 

(福井地裁判決:平成27年4月13日)
・死亡した助手席男性の遺族(原告)は居眠り運転していた大学生に対して提訴。約6700万円

   の損害賠償責任がある。
・居眠り運転手とは別に、「突っ込まれた対向車の運転手」(被告&“被害者”)にも約4000万

   円の賠償責任がある。

 

(山本行政書士の私見)

  福井地裁判決は、論理構成・立証責任面・結論の具体的妥当性からも至極まっとうな判決だ 

 と思います。


  「突っ込まれた対向車の運転手」(被告&“被害者”)の約4000万円の賠償責任は、内訳

 (自賠責保険から3000万円&任意保険から約1000万円)が原告に支払われます。結局「突っ

 込まれた対向車の運転手」には経済的負担はない結果となります。


  なお、死亡した助手席男性所有の付保車両であり「家族限定特約」付き。それゆえ、居眠り

 運転手の事故には、遺族に対する任意保険がおりなかった事案です。


  上級審の判断も仰ぎたい事案です。



Cf.<法的視点&論理構成>
(原則:不法行為責任・民709)
原告は被告の過失についての立証責任を負う。=実際上は相当困難
(例外:自賠責法3但書・「被害者救済」の観点から挙証責任を転換。人身事故のみ適用。物損事故には不適用)
被告が無過失を立証できない限り、責任を負う。


※本件では、「突っ込まれた対向車の運転手」(被告&“被害者”)が、問題の対向車両がセンターラインをはみ出してきた時点で、3台目の位置にあり、わき見運転。急制動やクラクションで衝突を回避できる可能性があった。

 その結果、無過失の立証に失敗。有責。

 物損面では、過失が認められないから賠償責任を否定。(原則論に戻って)

 


事故の詳細は、このわかりやすいインターネット記事もご参考になさってください。

 

          

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